冬至は二十四気の一つで、太陽がもっとも南に偏るので、正午の太陽は1年中で一番低くなり、したがって、昼がもっとも短く、夜がもっとも長い日です。(東京ではこの日、昼間の長さが9時間45分に対し、夜間は14時間5分にも達する)
昔からこの日は粥を食べたり、南瓜を食べたり、柚子湯を立てて入る習慣があります。
行根神社(大阪市西成区玉手)では、毎年12月の冬至の日に「こつま南瓜祭り」が行われ、ご祭神の豊受大御神から新たな生命の気を賜った「こつま南瓜」の御霊を祀っています。
江戸時代に飢饉が起こった時。勝間(こつま)村の農民たちは、大事に保存していた、こつま南瓜を食べて飢えをしのいだそうです。その感謝の意に込められた「かぼちゃ石」という石が行根神社の境内にあったとのことです。古くから行根神社では「こつま南瓜」神事が行われていたとのことで、参詣者は一年間の平穏無事と無病息災を願い、そのご利益は霊験あらたかだったと伝えられています。しかし、境内拡張工事や戦災により「かびちゃ石」は撤去され、こつま南瓜が栽培されなくなるとともに「こつま南瓜」神事もおこなわれくなってしまいました。昭和61年冬至に、「こつま南瓜祭」が神事として復活したと同時に「こつま南瓜塚」も建立され、多くの参詣者がお参りするようになりました。