※18歳未満は入場できません
現在、京都・細見美術館では「美しい春画ー北斎・歌麿、交歓の競艶」が2024年11月24日(日)まで開催されています。
春画とは、一般に、人間の性愛を描いた絵画の総称で、男女の姿がおおらかに、時にユーモアをもって描かれていますj。江戸時代には「笑い絵」、「枕絵」などと呼ばれ、浮世絵の普及とともに、大名から庶民まで貴賤を問わず、男女対等に楽しまれていました。また、春画は縁起物でもあり、嫁入り道具として母から娘へ受け継がれています。
しかし、明治時代以降、西洋的倫理観の流入に伴い、春画はタブーとみなされ、秘すべきものとされるようになりました。
1.上方春画の世界
18世紀後半の上方春画界席捲した月岡雪鼎の作品は、江戸のそれと比較して濃厚な描写が特徴的です。当時、雪鼎の春画を所持すると火伏せのお守りになるという伝説が生まれるほど、人気を博します。
2013年~14年、ロンドンの大英博物館で「春画 日本美術の性とたのしみ(Shunga sex and pleasure in Japanese art)」が開催され、春画の高い芸術性とユーモラスな発想が海外で高く評価されました。そして、2015~16年には、日本では初めてとなる本格的な「春画」展が永青文庫(東京・目白)と細見美術館(京都・岡崎)が開催され、大きな注目を集めました。これを契機に春画をめぐる環境は大きく変化し、多くの一般の方々の関心が高まり、浮世絵研究においても春画は特殊なジャンルではなく、絵師の作画活動の一つとして捉えられるようになりました。
この展覧会では、版画・版本の作品に加え、特に、1点ものである絵画作品、いわゆる「肉筆春画」に焦点をあて、書籍などに掲載され、存在は知られながらも、美術館での展示が叶わなかった作品をご紹介する機会となります。
日本の美術館では初公開となる葛飾北斎の幻の名品「肉筆浪千鳥」や、喜多川歌麿の大作、さらには海外から里帰りを果たした作品を含む、精選された美麗な春画約70件は、二度と相まみえるかもわからない貴重な作品群は必見です。
2.北斎・歌麿の競艶
歌麿の大作、日本の美術館で初公開!
さらに、近年発見された北斎の肉筆春画、関西初披露。
掛軸は、原則的の床に掛けて複数の眼で鑑賞する絵画。これらの春画掛軸がどのようなシチュエーションに置かれたのかを、想像しながらご鑑賞ください。
横幅が若い恋人たちが夏の夜に戯れている様子を描く。
本作は、横幅が1メートルを超す大きな掛軸。
階段の途中で交接する男女と、階段下の陰で自慰する女を描く。
近年発見された、葛飾北斎の2点の肉筆春画のうちの1点。淡彩で描かれた品格ある交合図。「北斎」から「戴斗」号への過渡期頃の制作と考えられる。
3.魅惑の浮世絵春画
注文による1点モノの肉筆春画では、金や銀をはじめ、良質な絵具を用いて男女の肌や身体、着物などが繊細に描かれています。さらに艶墨が使われた髪、陰毛の緻密な毛描きなどの技を凝らした表現にもご注目ください。
また、版元や絵師の名を隠した地下出版物であった春本では、豪華絢爛な色彩に加え、雲母摺り、空摺といった江戸版画の超絶技巧を堪能できます。
贅を尽くした美しい春画の世界をお愉しみください。
【開催概要】
展覧会名:美しい春画ー北斎・歌麿、交歓の競艶ー
会 期:2024年9月7日(土)~11月24日(日)
[前期]9月7日(土)~10月14日(月・祝)
[後期]10月16日(水)~11月24日(日)
開館時間:午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休 館 日:毎週月曜日(祝日の場合、翌火曜日)
入 場 料:当日券 2,200円 前売り券 2,000円
※18歳未満は入場できません
●お得な前売りペアチケット2枚1組 3,800円
【販売窓口】チケットぴあ、ローソンチケット、イープラス、CNプレイガイド、楽天チケット、セブンチケット
※前売り券は8月7日から9月6日までプレイガイドにて販売
※団体・学生・障がい者などの割引はありません
18歳未満は入場禁止 ※会場にて年齢の分かるものをご提示いただく場合があります
主 催:細見美術館、朝日新聞社、京都新聞
特別協力:角匠
協 力:カルチェア・コンビニエンス・クラブ株式会社
会 場:細見美術館 京都市左京区岡崎最勝寺町6-3
※会期・営業日時等を変更する場合があります。最新情報はWEBサイトをご覧ください。
【細見美術館WEBサイト】 https://www.emuseum.or.jp
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